名前のこと
僕には名前がふたつあります。
ひとつは両親がつけてくれた、戸籍上の名前「まり」。
もうひとつは、男性としての名前「りく」。
どちらも気に入っています。
「りく」は、夫がつけてくれました。
夫は僕の男性性のことやジェンダーについてなど、
あまりよく分からないようですが、受け入れてくれています。
「理解」と「受け入れる」って、別物なんですね。
僕の男性性が強く、男性として生きる時間が欲しい、
男性として生きる時間を作ろうとしたとき、
夫に名付けをお願いしました。
しばらく考えた後、つけてくれた名前が「りく」です。
僕の好きなゲーム「ゼルダの伝説」のキャラクターの「リンク」からとったのだそうです。
安直ですが、夫らしいなと思いました。
男性としての名前をもらいましたが、
僕は自分が「まり」と呼ばれようと「りく」と呼ばれようと苗字で呼ばれようと、実は気にしていません。
僕のことを、僕を示す名前で呼んでもらえる、
それだけでうれしいからです。